エンジニア転職で1社だけ使うのは危険?併用の最適解

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エンジニア転職で「とりあえず有名な転職エージェント1社だけ」で進める人は少なくありません。ですが結論から言うと、1社縛りは“危険になりやすい”戦略です。なぜなら、紹介される求人の幅、担当者の提案力、年収交渉の強さ、企業とのパイプといった転職の成否を左右する要素が、1社の事情と品質に強く依存してしまうからです。

 とはいえ、やみくもに複数登録すると連絡が増え、応募が重複し、スケジュールが崩れて逆効果になることもあります。この記事では「エンジニア 転職 エージェント」を前提に、1社だけが危険な理由、併用の正しい設計、比較のチェックリスト、そして結果を出すためのKPIまで、再現性のある形で整理します。

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1社だけの転職エージェントが危険になりやすい3つの理由

転職エージェントを1社に絞る最大のリスクは、「選択肢の偏り」「担当者の当たり外れ」「交渉力の限定」の3点です。特にエンジニア転職は、AI活用の加速によって求人の中身が短期間で変化し、企業が求めるスキルもアップデートされています。実際に『リクルートエージェント』におけるAI関連求人は、2017年度比でエンジニア系職種が約6.6倍に増加したという公表データもあります。こうした環境では、求人票の読み解き方、スキルの言語化、提案の質の差が結果を大きく左右します。[出典:インディードリクルートパートナーズ(2025年7月24日)]

求人の「見える範囲」が狭まり、相場観がズレやすい

エージェントはそれぞれ、強い業界・強い企業群・独占求人(または優先枠)を持っています。1社だけだと、その会社が持つ求人の“棚”だけで意思決定することになり、「本当はもっと自分に合う選択肢」が見えにくくなります。

たとえば年収。dodaの「平均年収ランキング」では、ITエンジニア全体の平均年収は462万円(2024年データ)と示されています。しかし実際の提示額は、職種(バックエンド/インフラ/PM/データなど)や、実績をどう言語化できるかで大きく変わります。[出典:doda「ITエンジニアの平均年収はいくら?」(2024年データ参照)]

1社だけで進めてしまうと、担当者が「あなたに刺さる求人」を提案できない場合でも、別ルートの求人や別の提案ロジックに出会えず、“相場観がズレたまま”選考が進むことがあります。

KPI提案:併用の前提として、まずは「求人の母数」を確保しましょう。

  • 1週間で新規求人20件以上を“目視で比較”できる状態にする
  • 同じ職種×同じ経験年数で、提示年収レンジを最低3社分集める(相場の三点比較)

担当者の当たり外れが、そのまま合否と年収に直結する

転職エージェントの価値は「会社名」よりも、担当者の提案力と企業理解で決まります。特にエンジニアは、スキルを“できることの羅列”で語ると評価が伸びにくく、成果(KPI)や設計思想(なぜその技術選定にしたか)まで落とし込める担当者ほど、強い推薦と面接対策を作れます。

経済産業省の資料でも、生成AI時代のDX推進人材に求められる力として「問いを立てる力」「仮説を立て・検証する力」「評価する・選択する力」などが強調されています。これはまさに、職務経歴書や面接で評価される“思考の型”に直結します。[出典:経産省「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方2024(概要)」]

もし担当者がここを理解していないと、あなたの強みは薄く翻訳され、企業への推薦文も弱くなります。1社だけだと、この“翻訳ミス”を検知するセーフティネットがありません。

KPI提案:担当者の質は、定量で見抜けます。

  • 初回面談後48時間以内に「求人提案+推薦の方針」が具体化されるか(スピードKPI)
  • 提案求人のうち「なぜ合うか」が3点以上説明される割合(説明KPI):70%以上を目標
  • 職務経歴書の改善提案が“具体修正”になっているか(抽象論だけなら要注意)

複数併用が基本戦略になっている背景と、失敗しない併用設計

「転職エージェントは複数登録が当たり前」と言われるのには理由があります。リクルートエージェントの解説では、転職経験者の登録社数は「2社」が最多で33.1%、「3社」も26.1%というアンケート結果が紹介されており、複数併用は一般的な行動パターンになっています。[出典:リクルートエージェント「転職エージェントは掛け持ちできる?」(2022年12月22日)]

最適解は「2〜3社」:総合型+IT特化+スカウト型の三角形

エンジニア転職での併用は、数を増やすほど良いわけではありません。結論としては、2〜3社が最も運用しやすく、情報の偏りも減らせます。

  • 総合型:求人数が多く、比較材料(相場観)を作りやすい
  • IT特化型:職種理解が深く、技術・開発体制・選考対策が刺さりやすい
  • スカウト/ダイレクト型:企業からの逆指名で、思わぬ好条件が出ることがある

背景として、AIの波で企業側の採用姿勢も変化しています。LinkedInのレポートでは、全採用に対するAIタレント採用の比率が、相対的に30%増(世界全体、昨秋以降)と示されています。[出典:LinkedIn「Work Change Report」(PDF)]

つまり市場が動いている時ほど、情報源を1社に固定すると機会損失が起きやすい、ということです。

KPI提案:併用設計のKPIは「母数」と「重複排除」です。

  • エージェントは最大3社(連絡量を制御)
  • 応募企業の重複率:0%(同一企業への二重応募を防ぐ)
  • 週次で「新規提案→応募→書類通過→一次→最終→内定」のファネルを更新

併用がバレる/嫌がられる?現実的なリスクと対策

複数併用自体は一般的で、エージェント側も想定しています。一方でリスクは2つあります。1つは「同じ企業に別ルートで応募してしまう重複応募」、もう1つは「日程が破綻して面接品質が落ちる」ことです。ここさえ防げば、併用はメリットが勝ちます。

実例:バックエンドエンジニア(30代前半・Java/Kotlin)Aさんは、1社だけで応募を進めた結果、同じようなSIer求人ばかりが並び「比較ができない状態」に。2社目(IT特化)を入れたことで、SaaS企業の内製開発求人が増え、面接対策も“設計の意思決定”に寄った内容に変わり、最終的に提示年収が上振れしました(※個人が特定されないよう一部改変)。

KPI提案:スケジュール品質を守るKPIを置きます。

  • 面接は週2回まで(現職がある場合の疲弊を防ぐ)
  • 面接前の準備時間:1社あたり最低60分(企業研究+想定QA)
  • 連絡窓口は「週2回まとめ返信」(通知に振り回されない)
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エンジニア向け:転職エージェント比較のチェックリスト

転職エージェントの比較は「求人数」だけだと失敗します。エンジニア転職では、求人票に書かれない情報(開発体制、技術選定の裁量、負債の状況、評価制度、リモート運用、SRE/QAの成熟度など)をどこまで引き出せるかが勝負です。

比較軸は5つ:求人の質・専門性・推薦力・交渉力・運用のしやすさ

以下の5軸で点検すると、相性がはっきりします。

  • 求人の質:自社開発比率、技術スタックの具体性、成長フェーズの明確さ
  • 専門性:職種理解(バック/フロント/インフラ/データ/PMなど)の深さ
  • 推薦力:推薦文の作り方、職務経歴書の添削の具体性
  • 交渉力:年収・条件交渉の実績、企業側の裁量範囲の理解
  • 運用のしやすさ:連絡頻度、応募管理、日程調整の精度

なお、世界的にも「スキルの更新」が前提になっています。世界経済フォーラムの『Future of Jobs Report 2025』は、今後の雇用・スキルの変化を複数年スパンで捉え、企業がスキル移行やリスキリングを重要課題としていることを示しています。[出典:WEF「Future of Jobs Report 2025」(PDF)]

エージェントの比較でも「今のスキルをどう伸ばして市場価値にするか」まで踏み込めるかが、当たり外れを分けます。

KPI提案:比較は主観ではなく“点数化”が有効です。

  • 5軸を各10点満点で評価し、合計点が高い2社に絞る
  • 面談後に「提案求人の納得度」を10点で採点し、平均7点未満なら担当変更/入替を検討

担当変更の伝え方と、断り方テンプレ(失礼にならない)

担当者との相性が悪いと感じたら、早めに担当変更を依頼してOKです。ポイントは「人格否定」ではなく「転職軸とのズレ」に寄せること。

  • 担当変更:
    「転職軸(例:自社開発/技術裁量/リモート)に沿った提案を増やしたく、別のご担当者さまにもご相談したいです」
  • 利用停止:
    「現状の選考状況を踏まえ、当面は応募先を絞って進める方針にしました。ひとまずご支援はクローズでお願いします」

実例:インフラエンジニアBさんは、初回面談で「とにかく数を打つ」方針を提示され違和感。担当変更後に、クラウド移行経験を“成果(コスト削減/障害率低下)”で言語化できる担当に当たり、書類通過率が改善しました(※個人が特定されないよう一部改変)。

KPI提案:担当者の見極めを“早期”に行うための基準を置きます。

  • 初回面談〜2週間で応募方針が固まらなければ、担当変更を検討
  • 書類通過率が2割未満で停滞したら、職務経歴書の再設計 or ルート変更
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併用で成果を出す:内定までの運用フローとKPI設計

複数併用の本質は「情報の冗長化」ではなく、「検証可能な転職活動」にすることです。市場が動く局面では特に、AIの影響で仕事内容が再定義されやすく、職務の“どのタスクが価値になるか”が変わります。IMFは、先進国では約60%の雇用がAIの影響を受ける可能性があると示しており、影響は広範だとしています。[出典:IMF Blog(2024年1月14日)]

だからこそ、併用は「行動量」ではなく「学習と改善」で勝ちます。

おすすめ運用フロー:2週間で“勝ち筋”を見つける

最初の2週間は、応募の前に“市場の反応”を取りに行く期間です。

  • ステップ1:職務経歴書を2パターン作る(技術深掘り版/成果KPI版)
  • ステップ2:各エージェントから求人を10件ずつ提案してもらい、比較
  • ステップ3:書類応募は週5社までに制限し、反応(通過/落ち)で仮説検証

実例:フロントエンドCさんは「Vue/React経験」を中心に書いていたが通過が弱い。成果KPI版に切り替え、LCP改善・CVR改善・A/Bテスト設計など“事業貢献”を前面に出したところ、面接呼び出しが増えました(※個人が特定されないよう一部改変)。

KPI提案:2週間で見るKPIはこれだけでOKです。

  • 書類通過率(目安):20〜30%を下回るなら、職務経歴書 or 応募先の再設計
  • 一次面接通過率(目安):30%未満なら、面接回答の型(STAR等)を改善
  • 提案求人の納得度:平均7/10以上を維持(低いなら担当/エージェント入替)

年収交渉を勝ち切る“比較の作り方”

年収交渉は「お願い」ではなく「根拠の提示」です。複数エージェントの併用は、交渉材料(相場と競合条件)を作れる点が強みです。

マッキンゼーは生成AIの経済的インパクトと生産性向上の可能性を示しており、企業が生産性向上に投資する流れは続きやすいと考えられます。[出典:McKinsey(2023年6月14日)]

この文脈では「AIを使えるエンジニア」「設計と意思決定ができるエンジニア」ほど評価されやすく、職務経歴書と面接で“価値の見える化”ができると、提示条件が上がりやすくなります。

KPI提案:交渉KPIを決めるとブレません。

  • 希望年収は「最低ライン」「目標」「ストレッチ」の3段階で設定
  • 各社の提示条件(年収・リモート・裁量・技術負債・評価制度)を同一フォーマットで比較
  • 内定が1社出たら、必ずもう1社の最終面接まで走り“比較可能”にする(交渉材料KPI)
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まとめ:1社縛りをやめて、再現性のある転職活動にする

エンジニア転職で1社だけの転職エージェントに頼ると、求人の偏り・担当者の当たり外れ・交渉材料の不足がそのままリスクになります。逆に、2〜3社の併用を「運用設計」と「KPI」で回せば、情報の偏りを減らしつつ、選考の質と条件を引き上げられます。

最後に、明日からすぐに動ける形でまとめます。

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明日からできる3アクション

  • アクション1:総合型+IT特化の2社に絞って登録し、面談日程を確保する(3社以上は増やしすぎない)
  • アクション2:職務経歴書を「技術深掘り版/成果KPI版」の2種類にし、書類通過率で検証する
  • アクション3:応募管理シートを作り、重複応募ゼロ&週次ファネル(応募→通過→面接→内定)を更新する

もし「どのエージェントをどう組み合わせるべきか」を具体的に知りたい場合は、こちらも参考にしてください。

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